今回は「ふと疑問に思ったことを掘り下げ」てみたいと思います。(^_^;
「今、見えている空の端って、どこの上空なのだろう?」
今日のお題 はコレです。w
皆さんもこんなことを考えたことはないでしょうか? こんな質問、私が子供の頃には「誰に聞いたらいいかわからないし、どうやって調べたらいいのかすらわからない」状態でした。
ですが、今はインターネットがあります。w
今回はこれを駆使して調べてみたいと思います。
しかし、たとえ「日本のマチュピチュ」が検索できる、「ぐぐる先生(Google検索)」でも、「今、見えている空の端は、どこの空?」なんて質問をしても明確な答えが得られません…。w
そこで、以下のような仮説を立ててみました。
—
◇太陽基準の仮説
「東京で日が沈むとき、12時(昼)を迎えている場所は、東京から見えている空の端なのではないか?」
です。ww
まず、今日の東京の日没時間を調べます。
東京(+9h) | 2014/11/29 |
日の出 | 6:30 |
方位 | 116 |
南中 | 11:29 |
高度 | 32.9 |
日の入り | 16:28 |
方位 | 243.9 |
でした。
東京はグリニッジ標準時(以降、UT(=UniversalTime+-0)と記述)で言うと UTC+9:00 。つまり、東京都とイギリス・ロンドンのグリニッジとは +9時間の時差 があります。
※正確には日本の標準時は東京時間ではなく、東経135度 大阪の明石です。ですが細かいこと書くと大変なので、ここでは日本標準時を東京時間として用います。
UTにしないと計算し辛いので、ここでUTに変換します。
16:28(東京の日没時間) - 9:00(東京のUT時差) = 7:28 UT(UTの東京の日没時間)
となり、東京の日没時間のUT時間が 7:28 UT だと分かりました。
次に、この 7:28 UT に昼を迎えている場所を探します。※季節によって南中(太陽が最も高い位置にある状態の)時間は異なるが、ここでは12:00と仮定します。
12:00 UT(南中) - 7:28(UT) = 4:32(東京との時差)
9:00(東京のUT時差) - 4:32(東京との時差) = +4:28 UT
となり、 東京との時差が 4:32 = +4:28 UT の場所が、今日の東京の日没時間の16:28に昼を迎える場所です。
ですが、正確には 4:32 の時差というのは時間帯として存在しません。日本であれば標準時は1つであるように、地球全体の各地域に30分単位で時間帯が設けられています。なので、ここでは +4:30 UT(UTC+4:30) の場所を探します。
ありました。w
◇7:28 UT(東京の日没時間のUT)に12:00(仮の昼・南中)を迎える場所(UTC+4:30の場所)
カブール(アフガニスタン)+4:30 UT
ということで、
東京から見える、日没する太陽の下の街は カブール(アフガニスタン)です!w
とすると…地球の 1/3 くらいは見えているということに…。ww
—
「んなアホなw」 とお思いの方も多いでしょう。正解です。w
これは、極端な仮説及び計算です。w
日没ということは、太陽基準つまり、ものすごい高さ(太陽との距離)を基準にしているので、実際の有視界の空の端とは異なり、以下の条件の元でしか成り立たないものです。
・空(大気)もない
・雲もない
・山もない(高さに関する概念がない、凹凸がない)
・地球が真球とした場合の計算です。(実際の地球は楕円です)
つまり、空 ではなく、太陽と地球という基準になってしまいました。(^_^;
—
では、実際に見えている空ってどこの空なんでしょうか?
調べてみると、こんな記事がありました。
有視界で見える空(青い空を想定すると、上空11km前後=成層圏の手前の対流圏)で、それを地球の半径から計算すると…。
距離にして、380kmくらいが見えると思われる。
だとすると…。
◇東京から直線距離380km付近
- 南西方向 名古屋を超えて、三重県の伊賀市のあたり
- 北東方向 福島を超えて、宮城県大崎市のあたり
が東京から見える空の端というとになりました。
ですが、もうちょっと現実性を高めましょうか。ww
—
同時多点観測による微光流星の軌道分布調査(大阪大学天文学研究室による、レポート)
こちらをご覧頂くとわかります。w
これは、流星の軌道を分析するために、日本の4箇所から、合計10台のビデオカメラで撮影した記録のレポートです。
読むのも嫌だと思うのでまとめますね。w
見ていただきたいのは、「2 観測」です。こちらの図を見ていただくと、その観測地点4箇所がわかります。
・富士(静岡県)
・八尾(大阪府)
・柏原(大阪府)
・和歌山(和歌山県)
です。
この図で語られているのは大阪上空で観測された流星です。
それが、約280km離れた富士から観測できたということですね。w もちろん、ビデオ撮影による観測なので、有視界ということですよね。w
また、このデータではないのですが、非常に近い内容がNHKで放送されていました。そこでも「300kmくらい遠方から同じ星を同時に観測できた」というのをやっていました。そのとき、私は「やっぱり300kmくらいは見えるんだ」と思った事を覚えています。
ただ、ちょっと気になるのは富士観測地点の高度ですねぇ〜……。富士山頂(高高度)なのか、富士市の中(低高度)なのかで見える距離が違ってくるので…。
ただ、かなりいい感じの証明にはなると思います。ww
流星ということは、大気圏突入時に見えるものなので、空という定義はあっています(厳密には高度が全然違いますけどね……)。さらにビデオ撮影による観測なので、有視界です。
—
以上を踏まえ……
◇東京から見える空の端は…
(東京から、直線300km想定)
- 南西方向 名古屋くらい
- 北東方向 福島くらい
という答えがリアルなのかなと。
ファイナルアンサー。
あ。一応「空の端に見える雲が、上記の場所のものではない」事だけは補足しておきます。雲はとても低く、流星はとても高いところを飛んでいるから。「空の端」という定義では正しいこの理論も、高度が変わるとその下の場所はまた違う場所になってしまうのです。
---
他にもこんなことを考えた方がおられました。ww
完全な精度100%の球を地面に置いたら、接点の面積は?
興味がおありでしたら、覗いてみてください。
—
いかがでしょうか?(^_^;
こんな感じで、今ではインターネットから様々な事が学べ、「変な要らない知識」を高めることができます。w
以上、「見えている空の端は、どこの空?」 でした〜!(^o^)/
楽しんでいただけましたでしょうか?ww