魯山人納豆鉢 魯山人は納豆を400回かき混ぜると言ったか?

皆さんは「魯山人の納豆の話」ってご存知でしょうか?

魯山人は1883〜1959年の日本の芸術家です。 篆刻家・画家・陶芸家・書道家・漆芸家・料理家・美食家などの様々な才能を発揮していた方です。

この方が「納豆は400回かき混ぜると美味くなる」と言ったという話を聞いたことはないでしょうか?
でもそれって「どうやって400回に決めた」のでしょう?

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前記事にも少し書きましたが、私は納豆が好きです。(^_^;

こちらは「タカラトミーアーツ 魯山人納豆鉢」。

この商品、魯山人が「納豆はかき混ぜるほど旨くなる」と言ったという話を元に「納豆を424回かき混ぜてより美味しくしよう」 というコンセプトで作られた商品です。w

簡単に「どのように魯山人納豆を実現するのか」を説明します。

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この商品の使い方

容器の中に納豆を入れて、蓋をします。
容器の横(写真の容器上正面の緑色に見える窓)にカウンターの様なものが付いてまして、かき混ぜる回数に連動して

  • 始め
  • まだまだ
  • 手を抜くな
  • 気合だ
  • 醤油(投入タイミング)
  • 極めよ
  • 完(完成)

などの文字が出て応援(ガイド?)してくれます。w

途中、305回転になると、上部の蓋が開きます。 ここが「醤油を入れるタイミング」だそうで、好みのタレとか醤油を入れます。 再び蓋を閉じ、ひたすら回します。

そして…424回転し終えると「完成」です。

上部に付いているつまみは、「我流」と「魯山人モード」を切り替えることが出来、魯山人モードを選択すると、上記のようにガイドしてくれます。 我流を選ぶと「もう好きな時に醤油入れて、好きなだけ回してください」となるそうです。ww

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さて…。

ここで気になるのは「本当に納豆はかき混ぜるほどに旨くなる」のか?? です。

ところが、とあるテレビ番組でこの商品が紹介された時、マツコデックスさんが同じ納豆を手でかき混ぜたものと比べ「本当にこっち(魯山人納豆鉢でかき混ぜた納豆)の方が美味しい!」と言っていたので、その時点でこの商品は人気爆発。w

↓Amazonを始め、売り切れが続出しています。w

 

ちょっと欲しい…しかし手に入らない。ww

ただ…
この商品、Amazonレビューがかなりバラけておりまして…。

良いと悪いが同じくらい あるんです…。w

良いというレビュー
  • 旨い
  • 満足です

などなど…。

悪いというレビュー(こっちが大事w)
  • やはりオモチャだった
  • 撹拌棒が外れる(多数)
  • 味に差を感じない
  • 洗いにくい
  • 壊れる
  • 欠陥品だ

などなど…。

この商品に関するレビューはこんな感じで「やっぱ使いづらいのかぁ〜」と思いました。 ただ、魯山人曰く「納豆はかき混ぜるほどに旨くなる」は試してみたいなぁ…。(^_^;

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もう一個疑問があります。w

  

北大路魯山人は本当に「納豆を424回かき混ぜる」と言ったのか否かw

普通に考えると「424回と回数を指定するためには、最低でも424+-100回を試さないと、424回がベストだ」とは言えないと思うんです。 423回でもなく425回でもなく、どうして424回になったのでしょうか??w

色々と調べていたら…見つけました。

自称「魯山人研究家の端くれ」という方のサイトから…。

昭和7年9月の雑誌「星岡」で魯山人が紹介した「納豆の茶漬け」についての文書から。

『納豆の拵え方
ここでいう納豆の拵え方とは、ねり方のことである。このねり方がまずいと、納豆の味が出ない。納豆を器に出して、それになにも加えないで、そのまま、二本の箸でよくねりまぜる。そうすると、納豆の糸が多くなる。蓮から出る糸のようなものがふえて来て、かたくて練りにくくなって来る。この糸を出せば出すほど納豆は美味くなるのであるから、不精をしないで、また手間を惜しまず、極力ねりかえすべきである。
かたく練り上げたら、醤油を数滴落としてまた練るのである。また醤油数滴を落として練る。要するにほんの少しずつ醤油をかけては、ねることを繰り返し、糸のすがたがなくなってどろどろになった納豆に、辛子を入れてよく攪拌する。この時、好みによって薬味(ねぎのみじん切り)を少量混和すると、一段と味が強くなって美味い。茶漬けであってもなくても、納豆はこうして食べるべきものである。
最初から醤油を入れてねるようなやり方は、下手なやり方である。納豆食いで通がる人は、醤油の代りに生塩を用いる。納豆に塩を用いるのは、さっぱりして確かに好ましいものである。しかし、一般にはふつうの醤油を入れる方が無難なものが出来上がるであろう。』

和文化案内 ゆかしき堂 のブログより)

 

つまり…

回数に関しては記述がありません。ww
「しっかりとかき混ぜる」としか書いてないのです…。

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では「400回」という数字はどこから出たのか?

どうやら「マスコミから発信されたものが伝聞を経て、それが魯山人の言葉であったかの様に伝わっている」 様です。ww

その元になっているのは「魯山人の星岡茶寮で料理長をされていた松浦沖太氏による、納豆のこしらえ方」だそうです。
↓こちらがその内容です。

まず、294回かき混ぜてカラシを加え、さらにかき混ぜて、362回から醤油を少しずつ2回加え、448回かき混ぜました。

が400回説の元になっているようです。
それに、この文字の具合から推測すると…。

この書き方は 記者 である。 と想像できます。

つまり…「この回数を松浦氏が語ったのではなく、実際に松浦氏が作っている様子を記者が自分でカウントして、その状況を文字にしたのでこのような文書になった(なので、まるで実況に聞こえる)」 と推測できます。

この様に「魯山人は納豆を400回かき混ぜると旨くなると言った」という情報が伝聞を経て伝わってしまったようなのです。w

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しかしですね…。

魯山人説で言うと… 448回

なのに、タカラトミーアーツの

魯山人納豆鉢は… 424回

…この差はどこから生じたのが依然としてです…。orz

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しかし…このグッズを使わないで、納豆を「嫌って程かき混ぜる方法」は無いのでしょうか…。

私的には、どうやら「納豆はかき混ぜるほど旨くなる」は嘘ではない と思っていて 非常にやってみたい のです。ww

う〜ん…
少し考えます…。w (^_^;

つづく…w

 

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