ロボットスマホ「ロボホン」を調べてみた

先日、シャープから「変な携帯電話」が発表されました。w

RoBoHoN(ロボホン)

この画像だけで既に「変」である事は伝わっていると思いますが…。

この商品、「ロボット型スマホ」とでも言いましょうか。
「スマホを頭脳としたロボット」なんです。w

一言で「ロボットである」とか「スマホである」と言えないところが微妙でして、ロボットとしての機能も充実しているし、スマホとしても(こちらは一応…と言っておきます)使えるものです。(後述しますが、Androidベースですが、一般のAndroidアプリを利用できません)

最初に思ったのは…

販売中止されてしまった「AIBOの次世代を狙っている」?

です。

可愛らしく、会話できて、踊れて、歩けて、電話ができて、検索できる。

つまり「持ち歩きする理由がついた、愛玩ロボ」なのではないかな?と思いました。

それではここから「ロボホンとは?」を紐解いていきましょう!

※先に「スマホじゃない?」と速報でお伝えしましたが、実は(ロボホン独自のAndroidを使った)スマホ(っぽいもの)だった事をお伝えしておきます…。orz

元のロボットは「ロビ」

デザインから一目瞭然ですが、こちらは高橋智隆さんが作られた(Panasonicの乾電池のCMや、デアゴスティーニでおなじみの)「ロビ」がベースになっています。

可愛らしいデザインで、とてもよく動き、会話する。
愛玩ロボット?の素体としては非常に良い選択だと思います。

  

何ができるのか?

「ロボスマホ」と言うとちょっと語弊がある(スマホであるとは言えない)ので、ここからは「ロボホン」という言葉を使います。

多分、「面白機能とか、かわいい機能」は他のブログとか、シャープの商品ページで取り上げられると思うので…

今回は一般的な情報サイトからは読み取りにくい「電話機(スマホ)としてどうなのよ?」を掘り下げたいと思います。

では、ざっくりと特徴とスペックをご紹介します。

ロボホンの特徴

1.二足歩行が可能なヒューマノイドロボットで、音声対話による操作が可能

2.外出先にも手軽に携帯できる小型サイズを実現

3. 電話やメール、カメラなど携帯電話の基本機能のほか、写真や動画などを投影できるプロジェクターを搭載

4.専用アプリケーションのダウンロードにより、利用できる機能やサービスの追加が可能

簡単に書くとこうらしいです。

スペック
ロボホンSPEC 内容
身長/体重: 約19.5cm/約390g
OS: Android™ 5.0
CPU: Qualcomm® Snapdragon™ 400 processor 1.2GHz (クアッドコア)
内蔵メモリ: ROM 16GB/RAM 2GB
電池容量: 1,700mAh
連続通話時間(静止時): 3G:約410分/VoLTE:約400分
連続待受時間(静止時): 3G:約220時間/LTE:約210時間
実使用時間: 1日以上*1
ディスプレイ: 約2.0インチ QVGA
カメラ: 約800万画素 CMOS
プロジェクター: HD(1,280×720画素)相当
通信方式*2: 3G/LTE
対応バンド: LTE:Band1(2.0GHz)、Band3(1.7GHz)、Band19(800MHz)
3G:Band1(2.0GHz)、Band6(800MHz)、Band19(800MHz)
VoLTE:
Wi-Fi®: ○(IEEE802.11b/g/n*3)
Bluetooth®: ○(4.0)
GPS:
センサー: 9軸(加速度3軸、地磁気3軸、ジャイロ3軸)、照度センサー
電話帳登録件数: 最大200件
送受信メール保存件数: 最大1,000件

*1 当社が想定するロボホンの利用(カメラ、メール、会話、検索、電話、プロジェクターなど、約130分間/日の利用)があった場合
    (シャープ調べ)。
    実際の利用状況(サーボモーターやプロジェクターを多く利用した場合など)によっては、下回る場合があります。
*2 NTTドコモ網に接続。
*3 801.11nは2.4GHzのみ対応。

と、こんな感じです。
ではスペックの気になる部分をチェックしてみましょう。

  

身長/体重:約19.5cm/約390g

身長は、iPhone6が14cmなので、その1.4倍くらいの身長。
重さは、350mlの缶ジュースよりも少し重い。

重さを例えるなら…

とか…

これを持ち歩いている感じ…。ww

まぁ許せる範囲なんですが、ちょっと重くて、肩が凝りそう…。

OS:Android™ 5.0

ベースのOSはAndroid5.0です。
ただ、ここで注意して頂きたいのは「シャープ独自のAndroidである」らしく…

「一般のAndroid OS用アプリを使うことができません」と注意書きに明記されています。

なので「正確には、Androidスマホではない」のです。

まぁ、これだけの事が出来る時点で「普通のスマホではないだろうなぁ」とは思っていたのですが、通常のAndroidスマホとして利用できないというのは結構なマイナスポイントになってしまいます。

つまり「Androidスマホではなく、ロボホンです」という事ですね。

しかし、必要最低限の事はちゃんと網羅しているようで、電話・メール・GPSを使ったナビだとかは「オリジナルのアプリ」で使えるようです。

電池容量:1,700mAh

少なっ!!w

因みに最近のスマホの電池容量は…
3000mAh〜5000mAh と結構大きいです。
ただ、一番少ないものは2000mAhくらいなので、それと同じくらい。

そういう意味では「そこまで長く使うことは想定していない」のでしょう。

「まぁ、1日もてばいい」くらいの考え方なのかなと思います。
そうじゃないと、もっと重くなっちゃいますしね…。

ただ、モーターを動かしたら(ロボ動作させたら)、たちどころに電池切れになると思われます。w

ディスプレイ:約2.0インチ QVGA

小さっ!

ちなみにiPhone4は3.5インチ。iphone6は4.7インチ。
2インチはちょうど昔のガラケーの画面サイズくらいと思っていただけるとよろしいかと…。

最初に写真を見たときに「どこに画面があるのかわからなかった」ため、スマホではない?と書きました。w

このサイズじゃないとロボの体に入らないでしょうし、「携帯できる状態」にはならないのでしょう。

でも、このサイズだと使えなくない!?

と思っていたら↓

プロジェクター:HD(1,280×720画素)相当

これはすごいですね…。
でも「非常に電池を食っちゃいそう」ですね…。

基本的には「固定で使う」事を前提にされているのだと思うので、こちらは「椅子型充電器」に乗せて使う事を考えているのでしょう。

↓ロボホン 専用 充電器

こちらはちょうど椅子のようになってまして。
ロボホンがこの黒い部分へ座って充電するという、非常に可愛らしい充電器です。w

ちなみにキャリーケースもあります。

で。この姿勢で頭のプロジェクターから照射するのでしょう。
※もちろん立ったままで、プロジェクションすることもできます。

プロジェクション可能なものは「写真・動画・地図」という風に書かれていますが、多分画面そのものをプレジェクションするタイプなのだと思われます(予想です)。

つまり、背中の画面が小さい(2.0インチ QVGA)ので、プレジェクションして使うという方法がメインになってくるのではないかなと…。

そういえば…昔「プロジェクションしないと時間を確認できない時計」ってありましたね…。 そういう風になっちゃうんでしょうか?

ちょっと話が逸れましたが…

画面が小さい → プレジェクションを使えばいい

そう思ったのですが、よくよく考えると…

プロジェクション画面を見ながら手元で操作できないのでは?

と思いました。w ですので、画面が小さいことの対処がプロジェクション…という訳ではなさそうです。

あくまでもプロジェクションは「周囲のみんなで一緒に楽しむ機能」なんでしょう。

所謂Chromecast的な…。

通信方式*2:3G/LTE
対応バンド:
LTE:Band1(2.0GHz)、Band3(1.7GHz)、Band19(800MHz)
3G:Band1(2.0GHz)、Band6(800MHz)、Band19(800MHz)
VoLTE:○

実は結構気になっているのがここでして。

シャープの商品詳細ページを見ると「そこは濁されている」のですが、どうやら…

SIMフリー電話機

らしいのです。と言うのも…

↓Amazonの商品名に明記されていますw

さらに「対応バンド」を書いているということは、「SIMフリーですよ」と言っているのと変わりません…。w

周波数帯も Band1,Band3,Band19が使えると明記されており、これはドコモの周波数帯と同じです。

であれば、ドコモ系のフリーSIMを使って、通信料金は安くできるということなんでしょうね。

  

料金システム

次に料金のシステムを確認します。

電話機である以上、毎月の基本料金がかかりますし、スマホならデータ通信料も気になります。

さらに「電話とか通信をしなければ、普通に愛玩ロボとして利用できる」と思っていたのですが…

基本料金(ココロプラン)を支払わないと、ロボとしての機能すらも利用できない

という…

「ちょっと、それはどうなのよ?」

と言いたくなるシステムになってました…。orz

料金システムを大きく分けると3つに分かれます。

  • ココロプラン(必ず加入)
  • モバイル通信サービス(任意)
  • 保守パック(任意)

です。

ココロプラン

このココロプランが曲者で、この商品の最も大きな儲けパートになっているようです。

ココロプランには2種類ありまして…

ココロプランベーシック 980円/月

ご自分でお持ちのSIMカードをご利用する方、Wifi環境のみでご使用になる方に向けたプラン

ココロプランモバイル 2,480円/月

(音声通話SIM + データ3GB)
ココロプランと、電話+データ通信サービスがセットになったお得なプラン

です。

そして…

  • ※ココロプランに加入しない場合、音声通話以外の機能はすべて使用できません。
  • ※音声通話をするには、音声通話SIMが必要になります。

と明記されています。
もう少し詳細に書きますと…

ココロプランに入会しないと、以下の機能は利用できません。

  • ロボホンとの対話
  • 歩行やダンス
  • リマインダやタイマーなどの機能
  • プロジェクター機能
  • インターネットを使用した画像検索や地図などの機能
  • ロボホンが撮った写真や動画の表示
  • 屋外での使用
  • 電話をかける/受ける
  • モーション電話などの通話機能
  • モーションメールなどのメール機能
  • アプリダウンロード(専用アプリ)

です。

これって全部の機能が制限されるってこと!?

らしいんです…。(^_^;

つまり、20万円で本体を購入しても、毎月980円を払わないと「動かない(機能しない)」ってことなんです。ww

ちょっとひどくないですかね…。orz

しかし、この説明でハッキリしたことがあります。

この電話機、SIMフリーですね。w

ココロプランベーシックに書かれた「ご自分でお持ちのSIMカードをご利用する方」というのがそうです。

ということは…。

「モバイル通信サービス」はあくまでも同時にシャープ提供のSIMを購入して利用する方用である。 ということになるので、モバイル通信サービスは割愛します。w

保守パック

次に保守パックです。

こちらも2種類あります。

ケアプラン50 月額990円

1年目はメーカー保証が適用され、2〜5年目は修理料金が50%割引
破損や消耗部品交換時も修理料金は50%割引(1〜5年目に適用)

ケアプラン70 月額1,650円

1年目はメーカー保証が適用され、2〜5年目は修理料金が70%割引
破損や消耗部品交換時も修理料金は70%割引(1〜5年目に適用)

ここで思いました…。

これって得なの?

と…。w

どこにも「保守プランに入っていない場合の料金と比較」とかが無いので、本当に得なのかが正直疑問なのです…。

  

面白そう! でも初期費用とランコストが高い!

と。ここまで色々と調べてみましたが…。

どこかの誰かが上手にプレゼンした

という感じが否めません。
つまり「スマホ好きには売れそうに無いが、AIBOのような売れ方をするなら売れそう」です。

他人とは違う機種を持ちたいスマホ好きには売れるかもしれません。
ただ、スマホとしてはあまりにも物足りませんし、それなのに費用がかかりすぎます。

逆にAIBOの次世代をターゲットにしているのならば「売れる可能性は十分ある」と思います。

というのも…

現在、これからどんどん高齢する社会で「高齢者がペットを飼う」ということが問題になっています。

理由は簡単。

  • 飼い主がペットよりも先に亡くなって、ペットが殺処分されるから
  • 飼い主が高齢になりすぎて散歩に連れて行けなくなったり、もてあますようになって手放す。→結果、殺処分されるから

そういう事を考えると「ロボを飼う」というのは一つの手段で、AIBOは実際にそうでした。

AIBOが欲しかった人には可愛がられるかもしれません。
しかし、ちょっと疑問が持ち上がります。

AIBOは喋らないから良かったのでは?

です。 最後のAIBOは喋っていました。ですが、なにかこう…解せないというか「それなら犬である理由がない」感じがしていました。 そういう意味では今回は「人型ロボット」なので、正しい感じはするんですが…

喋らないから、飽きない

そう思うんです。犬と人間は意思疎通ができません。 だからこそ、想像で補うのであって、そこには「無償の愛に見えるもの」が存在します。 でも、喋ったらそれは存在しないのでは?と思ってしまうのは私だけでしょうか…。(^_^;

そして「喋る」ということは、そこに「性格」が存在します。

そうなってしまうと、人はそこに「もっと喋りたい(その人の事を知りたい)」という欲望が出ると思うんです。 その場合、この語録が増えないことが最大の難点(これはロボなのだと冷める原因)になるかもしれません。

アップデートによって語録を増やすと書かれていますが、それには限界があり、実際に生き物のような会話を行うにはCPU・メモリーなど、様々なものが追いつかないでしょう。

つまり、「どこかのタイミングで、これは生き物ではない」と認識されてしまい、飽きられる。

そう思うんです…。

そういう部分でも、AIBOは素晴らしかった。

さらに「(あの)SONYがマイナス事業として撤退した今、なぜ?」という疑問が拭えません。

なので「どこかの誰かが上手にプレゼンした」と書きました。

最初に速報で書いた「どこへ行く! シャープ!?」は冒頭で撤回しましたが、ここまで調べた結果、再度言わせて頂きます…。

 

どこへ行く! SHARP!!

 

以上、ロボホンを調べてみた でした〜。(^o^)/

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