普通の人ならば、自分の匂いは自分で感じ取る事ができません。
逆に「自分の匂いを感じたら、それはよっぽど臭い」ということです…。
他人の家に行って「あ、この家はこういう匂いなんだ」と思った事はありませんか? しかし、自宅に帰ってきてもそういうことは感じません。
これは、日頃からその匂いを嗅いでいるので「その匂いに慣れてしまっている」からです。
口臭も同様で「自分では気付きづらいもの」ですよね。
他人の口臭に気づいても「伝えて良いものか悩む」もの…。 同様に他人からも「自分の息は臭いのに、注意されない」可能性が高い。
じゃぁ「自分でチェックしよう」というのがこの商品です。
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メーカーはあの体重計で有名な「タニタ」です。
それではスペックを見てみましょう。
という感じで、本当に小さくて軽いので「携帯できるブレスチェッカー」です。 それにメーカーがタニタというだけでかなり好印象です。
しかし、スペックの中で気になったのが…
です。 「これって保証はどうなっているのだろう?」と思って調べてみたところ、保証もこれと同じく「500回測定または、購入後1年経過した場合(どちらか早い方)」と書かれていました。
もちろん、初期不良にはちゃんと対応してくれ、あくまでも継続利用期間(回数)がここまでですよ。ということなのでしょう。
価格と小ささ、及び「ガスセンサー」というとても難しいセンサーを使っての小型化なので、これは仕方がないかも知れません。
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ちなみにAmazonの評価を見てみると、見事にバラけていて(5段階評価で)2と4が少しだけ多いという状態です。
良いという評価は…
など…。
悪いという評価は…
などでした。
ここでちょっと疑問が生じました…。
「何を計測しているのだろう?」と。
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インターネットは本当に便利になりました。w 購入する前に取扱説明書を読むことができます。
そこで、この商品の取扱説明書を読んでみました。
説明書によると…
口臭を分析すると、揮発性硫化物や、炭化水素系ガスなどが主成分としてあげられています。「ブレスチェッカー」では、呼気中の口臭の主成分を総合的にはかっています。
「総合的にはかっている」ということで… どうやら簡単な話ではない様子…。
そこで「口臭」について調べてみました。
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まずは口臭の原因を知るべきかなと思い、調べてみると…
ということが分かりました。
あまり細かくなっても何なので、簡単にまとめますと…
ニンニクやニラなどの匂いのする食べ物を食べた後。その匂いがしばらくは口臭として残ります。 タバコの匂いも同様です。
しかし、これらは「摂取による匂いの付着」であり、ある意味「自業自得」です。w 匂いが気になるなら、それらを摂取しなければいい…。
食物は「胃に溜まり、タバコの匂いは肺に溜まります」。それぞれは消化・浄化?されるまで匂い続けます。
元々誰しも口臭はあり、通常は、唾液の抗菌作用によって口臭が抑えられているが、唾液の量が減った場合、抗菌効果が下がってしまい、口臭がするようになります。
原因としては「寝起きである」とか「ストレスで唾液の量が減った」とかだそうです。
舌苔とは「舌についた白い垢のようなもの」で、古くなった角質が硬くなり、その隙間に細菌や汚れが溜まることで発生するものです。
そしてこの舌苔に「口臭の原因になる物質が発生し、口臭の一因になる」。 そこで、歯ブラシで軽くこするか舌ブラシを使い、正しく磨く事が必要なのだそうです。
病的口臭とは「歯周病・虫歯などの病気が原因で発生する口臭」の事です。
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軽く調べてみただけでもこれだけの口臭の原因があります。
という事は…。
◯◯という成分を検出するだけでは口臭という尺度で計測できない
という事になり、取扱説明書に書かれていた「総合的にはかっている」というのがよくわかりました。
では、この機器は「役に立たないのか?」ですが…
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とても小型軽量で、価格も安いこの商品。 どうやら少々勘違いされて、悪く評価されているような気がしてなりません…。
先に書きましたが、ニオイセンサーというのは「かなりの精密機器」です。 それをこの価格でこの大きさにしたこちらの商品は正直「凄い」と思います。
それを踏まえ、説明書の注意書きを見てみます。
香水、化粧品などと同じバッグやポーチに入れたときには「ニオイが付着している場合」があります。計測前にキャップを持ち上げて電源をONにし、息を吹きかけず3回以上、センサーのクリーニングをしてください
そう。センサーなので、クリーニングとキャリブレーション(初期化)が重要なんです。
「!」測定終了後は必ず付属のチャック付きポリ袋に本体を入れて保管してください
そして「無臭の場所へ保管する」事が重要であると 「!」と赤線を用いて書かれています。w
■次のような場所での使用は避ける
■網書きや洗口剤の使用後は、よくうがいをするか、10分以上経過してから測る
■タバコの煙や酒類を口に含んで測らない
と書かれています。
つまり「結構ちゃんとしている機器なので、正しく利用・計測しないと上手く動作しない」という意味です。
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結局「正しく利用すれば、使えない商品ではないのではないか?」と思えます。
どうしても「効果を試したくて、臭い状況で使う」そして「自分の思う臭さと計器の測る臭さの差に満足できない」となってしまっているのではないでしょうか?
表示が0(臭わない)〜5(臭い)という段階で表示されますが、「5という表示」と「自分の思っている臭い」に違いがある。 そう思われているのではないか?と…。
匂いなので感じ方は十人十色ですし、計測器とは一定の整った環境下でないと正しい数値を出すことはできません。
例えば、自分の判断基準は「3という表示と同じ」なのだと理解できれば、その数値を基準に判断は可能です。
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以上をまとめて判断すると…
使い方・使う人によってその判断基準はまちまちだと思いますが、口臭が気になるお仕事をされている方など、自己判断ではない「口臭の判断基準が欲しい」と思われている方には良い商品となるのでは?
と思いました。(^_^;
※Amazon アルコールチェッカー・ブレスチェッカー のベストセラー1位です。