江ノ電ナビ(iBeaconを利用した技術)

江ノ電からもっと江ノ電を楽しんでもらおうと「江ノ電なび」というアプリが登場しました。

江ノ電 iPhone用アプリ 「江ノ電なび」

アップルストアで「江ノ電なび」と検索すると出てくるようです。
※iOSのみです。
※常にBluetoothをONにした状態の、iOS7以上が必要です。

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iBeaconを利用したPush型告知

この江ノ電なびに利用されているのが、iBeaconと呼ばれるアップルの技術です。

iBeaconとは…

iBeacon(アイビーコン)は屋内測位システムにおけるApple Inc.の商標で、iOS7以降で搭載された低電力、低コストの通信プロトコル、またはその技術を指す。iBeacon機能を搭載したアプリはバックグラウンドで待機し、別途設置されたiBeacon発信機に近接したときに自動的に何らかのアクションを起こす。(Wikipedia

です。

基本的にはBluetooth Low Energy(BLE)を利用したもので、iBeaconという名称及びプロトコル(通信方式)はアップルの商標です。

こちらの「江ノ電なび」では…

  • 電子スタンプラリーができる
  • 駅に近づくと近くの店舗、名所などが紹介される

といった事が出来るようです。

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Beacon技術の問題点(共通化しづらい)

この、ビーコンを使うという技術。 実は随分と前からアイディアはあったのですが、なかなか実現されないものでした。 というのも「標準規格」がなかったのです。

この手の「新しい電子系アイディアを実現する」というのは、独自のプロトコルを利用してしまうと、それ以外の似たものと相容れないという特徴(問題)があります。

そのため、個人や小さな会社では「アプリを作ることはできるが、それを大きく広げる手段がない」… つまり、商品化出来たとして、ものすごく流行らなければ(利用してもらえなければ)意味がない。 その為には同じようなビーコンを使った他社と連携して同じビーコンを流用する必要がある(それが普及には一番効果的)。

そうしないと、店舗、駅などの重要ポイントにビーコンを設置してもらえない。 という問題が生じます。

観光地、店舗、駅などの情報発信源となるポイントは、お客様に利のあるものしか置きません。 そしてそのポイントが大量に無いと(今回なら江ノ電の沿線付近の協力が無いと)ユーザーが利用してくれないという最大の欠点が露呈します。

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例を出しますと…

ICプリペイドカード(交通系)

  • JR東日本(Suica)
  • JR西日本(ICOCA)
  • 札幌エリア(SAPICA)
  • JR北海道(Kitaca)
  • JR東海(TOICA)
  • 名古屋鉄道(manaca)
  • 大阪市交通局(PiTaPa)
  • JR九州(SUGOCA)
  • 西日本鉄道(nimoca)

などなど…
交通系だけを簡単に検索しても、これだけあります。 でも、やりたいことは同じなんです。 全国を動き回っている人は何枚の交通系ICカードを持っていればいいのでしょう…。w

なら、全部が同じプロトコルで共通して使えるようにすればいいじゃん! 

当然、そうなりますよね。w
するとどのカードを持っていても、それぞれの電車に乗ることができる。 ポイントも一本化できる。 そのようになってくると、利用者の数は一気に増えるのです。

ですが、そうする為にはそれぞれの会社が利権やらなんやらで話し合って、最終的に落ち着くところに落とし込まなくてはなりません…。

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このように、電子化した場合、ユーザーの獲得の為に各社がオリジナルを出すのですが、やっぱり強い(利用頻度の高い)会社には勝てず、統合されてしまうか淘汰されてしまうのが普通です。

そして、その方がユーザーには便利になります。

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Beaconを使ったこれからの技術

Beaconに話を戻しますが…。
このBeacon。実はとても便利になる可能性を含んでいます。

仮に(iBeaconに限らず、Androidでも利用できる)共通仕様が作れたとすると…

  • 電子スタンプラリーが簡単に行える(紙媒体などの準備が不要 ただし、スタンプラリーの完成の際に何かしらのプレゼントのようなユーザーに対する利点が必要)
  • GPSの電波が入らないような場所で、位置情報を取得可能
  • 店舗単位で(近くに来た人へ)宣伝広告が可能。但し、その場合は小さな割引などの利点が必要。
  • Beaconを利用したゲームの製作が可能

簡単に思いつくだけでもこれだけのことができます。

iBeaconが流行ってくれば、後にAndroidなどにも共通化されていくでしょうから、そうなってくれば…

設置が超簡単で、ローカル情報を提供できる

というローカル型のプッシュ情報提供が可能になります。
これ…2020年の東京オリンピックまでになんとかならんかな…。w

とにかく安く、ローカルネットワークの様なものが作れるという、結構便利な品なのです。

先ずはこれを利用したアプリが出回らないと話にならないので、大きな会社がスタンプラリーをする…

  • デパート(商店街)の店舗内でスタンプラリーを行い、完成した人には各店舗で5%の割引を受けることができる
  • 路線でスタンプラリーを行って、完成した人には記念品をあげる
  • フランチャイズ店舗でスタンプラリーを行い、完成した人に、商品を1個あげる(ラーメンならたまご無料とか)
  • 個人店舗で1ヶ月毎日来てくれたら、何かあげる

ということを行ってもらえると、このビーコンによる利点が広まり、標準規格が出来てくるという… 結構長い話なんですよね…。

各広報の皆様、商店街の会長さん、フランチャイズの広報さん、店長さん、いかがですか? 結構簡単に集客広告が行えて、お客様に楽しんでもらえる企画になると思うんですが…。w

電通さん、博報堂さん。 やるなら「今」ですよ。ww

ビーコンクーポンみたいなものを、期待したいですね。(^o^)/

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